糖質OFF(糖質制限)のデメリット

 (1)一般的なデメリット

 

   〇体調不良になることがあります。

    糖質制限ダイエットの方法を間違えてしまうと、

   

   〇身体に不調が出ることがあります。

    たとえば、肉類なら何でも食べてよいと勘違いして、

    とんかつや唐揚げなど脂っこい料理ばかりを食べたり、

    野菜をほとんど食べなかったりなどです。

     揚げ物を多く食べると脂肪も必要以上に摂取してしまうため、逆に太ってしまいます。

    また、野菜をあまり食べないと食物繊維が不足し、冷え性、めまい、便秘などになることがあるのです。

    こうした体調不良を防止するためには、野菜を多く食べるように心がけましょう。

    

   〇ダイエット効果に差がでます

    糖質制限は、人によってダイエット効果が大きい場合とそうでない場合があります。

    ダイエット効果が大きいのは、もともとごはんや麺類などの炭水化物やスイーツなどを

    よく食べる人や血糖値が高めの人です。

    揚げ物をよく食べる人は、太っている原因が糖質ではなく脂肪であるため、

    糖質制限ダイエットをしても大きな効果は期待できません。

    

   〇食事量を減らしすぎる

    糖質制限ダイエットをすると体重が減少するため、

    糖質以外のものも食べる量を極端に減らしてしまう場合があります。

    しかし、それでは健康面に悪影響が出てきてしまうでしょう。

    糖質制限中に食べるとよい食材を正しく把握して、

    しっかり食事の量を確保することが大切です。

 

 (2)糖質制限による低血糖症状

    糖尿病の方が厳しい糖質制限を行うと低血糖が起こることがあります。

    低血糖の主な症状は次の通りです。

 

    

    

    低血糖の症状が出た場合は、すぐに糖分を補給しましょう。

   ベストなのは食事を摂ることです。

 

   食事を摂るのが難しい場合は、ブドウ糖を摂取しましょう。

   あるいは、ジュース・飴玉などの甘い飲食物を摂るのも有効です。

 

   甘いものといえばチョコレートも代表的ですが、

   低血糖の改善にはあまり向いていません。

   なぜなら、チョコレートは消化に時間がかかるためです。

   もし低血糖対策としてチョコレートを持ち歩くなら、

   吸収が早いブドウ糖入りのものがおすすめです。

 

 

3)糖質制限による糖尿病悪化

   

   糖尿病の方が糖質制限をすると、かえって病状が悪化することがあります。

   理由は、筋肉量が減少してインスリン抵抗性が高まるためです。

 

   糖質は脳や体の重要なエネルギー源です。

   糖質制限をすると、脳などのエネルギー源が枯渇することになります。

 

   糖質をエネルギー源に出来ない場合、身体は次のエネルギー源を使用します。

   次のエネルギー源として利用されやすいのが、筋肉中に蓄えられたタンパク質です。

 

   タンパク質がエネルギーとして消費される際は、筋肉も一緒に分解されます。

   結果として筋肉量が減少するというわけです。

 

   筋肉量が低下すると、基礎代謝も低下します。

   基礎代謝の低下はインスリン抵抗性の向上につながります。

   つまり、インスリンが効きにくくなるのです。

 

   糖尿病の方はただでさえインスリン抵抗性が高くなっています。

   糖質制限によってインスリン抵抗性がさらに高まると、

   糖尿病は悪化しやすくなります。

 

   糖尿病の方は、病状を悪化させないためにも、極端な糖質制限は控えましょう

   たとえば、1日を通して一切糖質を摂らないのは危険です。

   糖尿病であっても、糖質は1130g程度を目安に摂取してください。

 

   また、長期間の厳しい糖質制限も控えましょう。

   具体的には、厳しい糖質制限は長くとも3カ月程度にしてください。

 

   厳しい糖質制限を3カ月行った後は、緩やかなロカボなどに切り替えるのが適当です。

   ただし、どのような糖質制限が合っているのかは個人の病状などによって異なります。

   糖尿病の方の糖質制限のやり方については、まずかかりつけ医と相談して決めましょう。

 

 ※インスリン抵抗性とは簡単にいうと「インスリンの効き具合」を意味します。

  つまり膵臓からインスリンが血中に分泌されているにもかかわらず、

  標的臓器のインスリンに対する感受性が低下し、その作用が鈍くなっている状態を意味しています。

 

 

  インスリン抵抗性があると、筋や脂肪組織の糖取り込み能が低下し、

  肝臓では糖新生が抑えられなくなります。

  その結果、血糖値が下がりにくくなり、

  血糖値を正常状態に戻すためにより多くのインスリンが必要となってしまいます。

  この状態が続くと膵臓のインスリン分泌機能が低下し、

  血糖値が上昇するためにⅡ型糖尿病を引き起こすといわれています。

 


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