(1)食材ごとの糖質量を知る
糖質をコントロールする上で必須なのが食材ごとの糖質量を把握しておくことです。
炭水化物のほか、甘いもの、イモ類は基本的に糖質が高いです。
反対に、肉や魚、緑黄色野菜は糖質が少ないです。
(2)糖質制限中におすすめの食材
肉類
糖質制限中におすすめする最初の食べ物は、
たんぱく質をはじめとしてビタミンやミネラルが豊富に含まれる肉類です。
中でも赤身の肉には鉄分も多く含まれており、貧血予防にも役立ちます。
卵
ビタミンCを豊富に含む完全食品として知られている卵です。
卵には免疫力を上げる働きもあります。
豆腐・納豆などの大豆製品
豆腐や納豆、厚揚げなどの大豆製品は、
良質なたんぱく質とビタミンBを豊富に含む食材です。
青魚・海藻・きのこ
アジやサバなどの青魚には、たんぱく質以外にも脳や神経の発達に必要な
DHAや血管の健康維持に役立つEPAなどの成分が含まれています。
また、海藻やきのこなどは食物繊維とミネラルを豊富に含んでおり、
満腹感があるのにカロリーも低いためダイエットの味方です。
こんにゃく
グルコマンナンという水溶性食物繊維が豊富に含まれている
こんにゃくもカロリーが低く、ダイエットの味方になってくれます。
チーズ・ヨーグルト
ナチュラルチーズやプレーンヨーグルトなどの乳製品もおすすめの食材です。
糖質制限|糖質が少ない食品
(3)GI値とGL値の考え方
実は、糖質を含む食材でも血糖値が上がりにくいものがあります。
それが、低GI食品です。
GIとはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、
食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示す指数のこと。
つまり、低GI食品とは食後血糖値が上がりにくい食品のことをいいます。
一般的に、精白されていない食品のほうがGI値が低くなります。
たとえば、白米やパンのGI値は高い一方で、
玄米や全粒粉のパンは低GI食品にあたります。
また、海藻や柑橘類、りんご、ヨーグルト、ナッツ類、大豆(ゆで)のほか
葉物野菜も低GI食品ですが、じゃがいもやかぼちゃなどの根菜だとGI値が高くなります。
低GI食品は、血糖値の上昇をゆるやかにすることが確認されているだけでなく、
満腹感の持続によって食べすぎを抑えたり、
次の食事の血糖値を抑制したりする働きもあることから、
健康な食生活を送るための指標のひとつとして注目されているのです。
一方、GL値とは?
食品に含まれる炭水化物量とGI値をかけ合わせた値。
以下の式のように導き出されます。
GL値 = GI値×各食材に含まれる炭水化物量(g)÷100
これにより、一人前の食事単位で食材ごとの血糖値の上昇値がわかります。
なるべく低GLの食品を選ぶことで、食後血糖値の上昇を穏やかにすることができます。
このように、普段の食事量に近いGL値は「太りやすさの鍵」を握る重要な指標なのです!
GI値とGL値の違いは、実際に食べる食品の量を加味していること。
白米といちごを例に、GI値で表す際の、
それぞれ食品の「量」に注目してみましょう。
まず、GI値の考え方では「炭水化物量50g分」が基準となるため、
食品の量を置き換えなければなりませんね。
白米の場合、白米135gで炭水化物量が50gになります。
したがって白米のGI値は、白米を1膳弱(一般的に1膳分で約150g)
食べたときの血糖値の上がりやすさを表していることになります。
一方、いちごの炭水化物量は100gあたりたったの9g。
炭水化物を50gとるには、いちごを550g以上とる必要があります。
したがって、いちごのGI値は、約37粒(いちご中粒1個で約15g)
食べたときの血糖値の上がりやすさを表していることになります。
お茶碗1杯弱のごはんは普通の食事で十分食べられる量ですが、
いちごを37粒も食べるのは現実的ではありません。
だからこそ、実際に食べた量に即した血糖値の上がり方を
見られるGL値が注目を集めているのです。
食品別GI値・GL値一覧
主食のほか、糖質が比較的多いとされる根菜、果物のGI値とGL値を見てみましょう。
主食は一般的な1食あたりの量で、根菜と果物は100gあたりの量で計算しました。
特に主食は、同じ炭水化物でもGL値に置き換えてみると、
意外にも数値に差があることがわかります!
GL値で見てみると、
ライ麦パンはやはり血糖値コントロールに適した食品だということがわかります。
白米と食パンはGI値が同じですが、
1食あたりの量で見るとGL値に倍近い差が出ていますね。
野菜のGI値・GL値
いずれも高GI値として糖質制限では避けがちな野菜。
しかし100gあたりのGL値を見ると、にんじんやじゃがいもは低GLの分類に入ります。
果物のGI値・GL値
すいかはGI値だけ見ると白米や食パン並みに高い食材。
しかしほとんどが水分で100gあたりの炭水化物量が少ないため、GL値は低くなります。
同じ100gでも、食品によって満足度が異なります。
気になる食品があれば、実際に普段自分が食べている量をはかって、
GL値を計算してみると新しい発見があるかもしれません。
ストイックに糖質コントロールを行いたいときには、
食品ごとにGL値を計算するやり方も大切。
ですが、食材ごとにGI値と炭水化物量を調べ、
毎食ごとにGL値を導き出して…と計算するのは大変。
せっかく糖質コントロールを始めても、続かなくなってしまうのはもったいないですよね。
初めは、普段よく食べるものの中で糖質GI値やGL値が高い食材を把握して、
可能なラインで制限するなどコントロールしてみるのも良いでしょう。